三之丸天王祭〜万松寺領 浦島(うらしま)車
文政8年(1825)以前の作。 昭和20年戦災にて焼失。
名古屋村の見舞車五輛の内の一つで、万松寺領で造られる。(山車の柱に天保15年の墨書きがある)
山車を新造し、旧車を明治12年(1879)美濃上有知の泉町に950円で売却する。
●人形
大将人形座には乙姫様が豪華な衣装を着て椅子にかけており、その横には玉手箱が飾ってある。
浦島太郎が右手に釣竿を持ち左手を額にかざして天気を伺い、その後浜で大きな鯛を釣り上げて喜び舞う。
乙姫様から玉手箱をもらって正面を向き箱をあけ、箱の中を覗き込むと白髪のお爺さんに早変わりをする。
前棚には唐子の麾ふりを置く(文政8年の猿猴庵日記に存在の記載がある)
●大幕
泉町の旧車は猩々緋に龍の刺繍がほどこされ後幕には万葉仮名の祝文が刺繍されている。
山車新造に際し、猩々緋の無地幕に替る。
●水引幕
山車新造に際し、金襴の水引幕に替る。