有松祭り〜中町「唐子車」(からこしゃ)

名古屋市緑区有松の天満社秋期大祭に曳き出される山車です.

中町の唐子車は内海(現知多郡南知多町)の豪商前野小平治が天保年間(1830-1843)から20年あまりをかけて制作した山車で、明治8年(1875)に中町(旧清安町)が購入したものです.
山車の形状は名古屋型ながら、白木の彫刻や屋根の構造、毛槍・追幕などに知多型の特徴が見られます.
輪懸には螺鈿が施され、珊瑚などの豪華な装飾とあいまり異彩を放ちます.
紫檀・黒檀・鉄刀木(したん・こくたん・たがやさん)などの非常に高価な銘木が使われた非常に重い山車だといわれます.

からくり人形は3体で、前棚に隅田仁兵衛真守作の采振唐子、上山にも唐子が2体で蓮台に乗った唐子が文字を書き終えると、両手に榊を持った唐子が喜び動き回ります.

山車の大幕は猩々緋に「清安町」の刺繍.水引幕は白羅紗に波に鯉の金糸刺繍です.

有松天満社祭礼の詳細

有松唐子車の詳細