福禄寿車と唐子車の奉納が終わる頃には、日は暮れて辺りは真っ暗となった。この辺りは街中と比べ街灯も少なく、暗さが際立つのだ。
実は最近、この大山車まつり日記のために写真を眺めていて愕然としたことがある。
写真に詳しくない方には意味不明かもしれないので興味の無い方は読み飛ばしていただきたい。
カメラには感度設定というものがあり、日中など明るい場所では感度を低く設定して撮影する。
逆に室内や夜間など暗い場所では、感度を高くしないと写真全体が暗くなってしまい、手ブレも起きやすくなる。
それで、「ISO感度」という設定を調整することで、適切な明るさの写真に仕上げるのだ。
ただし、単純にISO感度を上げれば良いというものでもなく、安易に感度を上げるとノイズが増えて写真がざらついてしまう。
10年一昔というが、15年過ぎれば一昔半である。デジタルカメラの技術進歩はめざましく、高感度でも綺麗に撮影できるようになった。(最近のスマートフォンは、特に何も考えずに夜でも綺麗に撮れてしまう)
しかし、この大山車まつり当時は、日中のISO感度「100」であれば普通に撮影できる場面でも、那古野神社での奉納の頃のように薄暮或いは夜間の暗さでは、感度を上げる必要がある。
しかし、前述のようにノイズが増えるため、大幅に上げることはできない。私や仲間の撮影データを見ても、ほぼ「800~1600」で撮影されており、苦労の跡が伺えるし歩留まりも悪かった。
現在の技術ならその10倍程度の感度でも十分に綺麗な写真が撮れるだろうに。
そのため、低速シャッターで手ブレと戦いながら撮影したり、時には使いたくないフラッシュを使い撮影する必要があった。
そのような事情で、那古野神社周辺からの写真の質が著しく低下しているし、ここで紹介出来るような写真の枚数も大幅に減ってしまっている。
長々と説明してしまったが、実はコレ言い訳なのである。