唐子車同様に三之丸天王祭の見舞車として天保7年(1836)に旧広井村下花車町で建造された山車である.
山車の建造に関する資料は残されていないが、文政4年(1821)に建造された先代の山車が静岡県の宮口(浜松市浜北区)に現存する.
からくり人形は、恵比寿と大黒の二福神で、恵比寿が鯛を釣って喜び、大黒が打ち出の小槌で宝袋を打つと宝船が飛び出す仕掛けで、戦災で焼失した東照宮祭の上長者町「二福神車」と同様のからくりだと言われる.
大幕は平成19年に復元新調された猩々緋で正面「下花車」の黒糸刺繍は柳沢吾一の書. 水引幕は「金波怒濤の刺繍」で森高雅の下絵である.