中之切には文政4年(1821)に尾張10代藩主徳川斉朝公よりお庭車を拝領したと伝えられる「石橋車」と名付けた山車があったが、昭和20年5月の空襲で焼失してしまった.
現在の河水車は、戦前まで若宮祭に曳き出されていた祭礼車「河水車」を、昭和23年に旧住吉町(現中区栄3)から譲り受けたもので、半世紀以上を経て今回は里帰りとなった.
前回の300年祭に登場したのはこの河水車ではなく焼失した石橋車である.
高欄・柱周りに紫檀材を用い、優れた錺金具(かざりかなぐ)や塗りなど凝った装飾が特徴で、錺金具には若宮八幡社の神紋が今も残る.