東照宮の奉納を終えた山車は長島町通を南下、京町筋、上中通、魚ノ棚を越したところの杉ノ町筋を左(東)に曲がる。
さらに長者町通を左に曲がると間もなく那古野神社だ。
先頭の福禄寿車は神社の手前で停まった。
京町筋は、西に行くと益屋町、和泉町、上畠町と山車祭りでは有名な町が続いている。
益屋町は三之丸天王祭で車楽(後御車)と見舞車の靱猿車を出し、和泉町、上畠町は東照宮祭の「雷電車」を出した。
上中通は 江戸期の地図には京町筋と魚ノ棚筋の間には存在しなかった新しい通り。
魚ノ棚筋は西に向かうと三ノ丸天王祭で車楽と見舞車の胡蝶車を出した車之町がある。
また那古野神社やこれから山車が駐まる長者町は、東照宮祭の二福神車を所有する町内だった。
「長者町」とは験が良い町名だと思うが、現在では味気ない「丸の内二丁目」に変わってしまっている。
猩々(しょうじょう)酒飲む鶴は芹(せり)、雷はごろごろ二福神
お湯取り笛吹く唐子(からこ)は太鼓打つ
三条小鍛冶(さんじょうこかじ)の狐面、獅子に牡丹に橋弁慶
※『雷はごろごろ二福神』が二福神車を出した上長者町